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介護施設で起こりやすい事故

介護施設では様々な業務を行うため、思わず事故が発生することがあります。

思いもよらない事故が起きるため、現場で介護を行っている従業員の人々は、対策に日々頭を悩ませているという人も多いのではないでしょうか。

そこで今回の記事では、実際に介護施設で働いている人々にどういった事故が起こりやすいのか聞いたので、具体的な事故の内容とその対策について詳しく紹介していきます。

介護施設は人の命を預かる場所であり、職員だけではなく施設全体で対策をしていく必要があるので、今回の記事を参考にしてしっかりと事前に準備を行いましょう。

介護施設で起きる事故の現状について

厚生労働省が行った「介護報酬改定検証」における各地方自治体に対する調査によると、介護施設で起きる事故は以下のようなものが中心となっています。

(厚生労働省 第17回社会保障審議会 介護給付費分科会 介護報酬改定検証 研究委員会資料より URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000202420_00016.html

・転倒転落
・感染症
・誤薬
・接触
・誤嚥
・異食
・徘徊

それぞれの事故における具体的な被害と考えうる対策を、保健福祉部福祉局施設運営指導課の発表したデータに基づいて詳しく解説していくので、ぜひ参考にしてください。

(保健福祉部福祉局施設運営指導課作成 老人福祉施設等における事故報告集計分析結果 URL http://www.iburi.pref.hokkaido.lg.jp/hk/hgc/syuudannsidou17-2sasikae.pdf

■転倒転落事故と対策について

介護施設で最も起こりやすい事故が、転倒転落によるものです。

高齢者は日常生活の中でも、ベッドから立ち上がったり、起き上がったりする際に転倒転落しやすいのが特徴です。

また普段の施設内での移動や、リハビリの際などでも、転倒転落のリスクは常に潜んでいます。

転倒転落においてできる対策で一番簡単なのは、常に利用者に対して補助や見守りを行うことでしょう。

移動の際はもちろんのこと、リハビリや日常動作での転倒転落が起きないように、日頃からしっかりと注意する必要があります。

しかし常に監視をするというのは難しいので、利用者の動作を正確に感知してくれるシステムなどを導入することによって、最小限の人出でカバーすることを考えるのも一つの選択肢とでしょう。

感染症事故と対策について

介護施設において転倒転落の次に多いのが、感染症による事故です。

特に空気が乾燥している冬場において「インフルエンザ・ノロウイルス」など、感染力の強い感染症にかかってしまうケースがよく見られます。

介護施設を利用する高齢者の方々は、免疫力が落ちているというのがほとんどです。

そのため感染症にかかってしまうことによって、命の危険にさらされる可能性もあります。

日頃から手洗いうがいはもちろんのこと、冬場はアルコール消毒などを施設の利用者と介護者に徹底することによって、感染リスクを抑えることが重要でしょう。

誤薬事故と対策について

介護施設では利用者に対して、薬を飲ませる必要があるケースがよく見られます。

こういった場合に間違った薬を服薬させてしまったり、服薬させる時間を間違えてしまったり、そもそも服薬を忘れてしまったりなどのトラブルが生じる可能性が多いです。

こういったトラブルはほとんどが人的ミスによるものであり、服薬させるものの種類によっては命にかかわる場合もあるので、絶対に避けなければなりません。

人的ミスを防ぐためには、必ず確認作業を徹底して行い、ダブルチェックによる確認はもちろんのこと、施設全体で手順をあらかじめしっかりと定めておく必要があるでしょう。

■接触事故と対策について

介護施設では車いすを利用する利用者の方も多いので、接触事故が生じる場合があります。

他にも杖などを使っている方や、病気によって認知能力が低下している形などが接触事故を起こしやすいです。

骨などが弱っている場合が多い高齢者の方にとっては、接触によって転倒などしてしまうと大きな怪我に繋がってしまう可能性があります。

施設内の曲がり角や視界が悪いところでは、接触事故が生じないように、必ず確認をしてから移動するようにしましょう。

また車椅子などを利用する際には、スペースがしっかりと確保されているか確認してから、移動することによって事故を防ぐことができます。

■誤嚥事故と対策について

高齢者は嚥下機能が低下しているため、誤嚥により窒息などが起こる可能性が高いです。

一度窒息などが起こってしまうと最悪の場合死につながる恐れもあるので、誤嚥事故についてはしっかりと対策する必要があるでしょう。

まずは誤嚥が起こらないように、食事などをする際にはしっかりと介護者の方が見守る必要があります。

万が一誤嚥が起きてしまった場合、施設の中でどのような処置を行うのか、ケアの方法などを共有しておくことも必要です。

窒息などが起きてしまった場合には、救命作業などの応急措置も必要となってくるので、全ての職員が行えるようにしっかりと指導しておくのも重要になります。

■異食事故と対策について

異食事故は認知能力が低下してしまっている高齢者の方に起こりやすい事故です。

特に認知症などになってしまっている方に起きやすいので、しっかりと注意する必要があるでしょう。

異食事故は主に、日用品や身の回りの物など、 食べられるもの以外を口にしてしまうのが原因になります。

対策としては、日頃から認知能力が低下してしまっている方の周りをしっかりと整理整頓しておくことが重要です。

日常生活において必要なものを除いて、誤って口にしてしまうようなものはなくしてしまっておいた方が良いでしょう。

■徘徊事故と対策について

主に認知症の症状が進んでいる利用者の方が、徘徊をしてしまうことによって交通事故などが起きてしまう場合もあります。

徘徊事故が起きないようにするためには、日頃からしっかりと見守ってあげる環境を構築することが重要です。

また認知症の方による徘徊は、多くの場合は何かしらの理由があって行われています。

そのためなぜ徘徊をするのか、理由を普段の会話の中で突き止めておくのも有効な対策となりうるでしょう。

まとめ 介護施設で起こりやすい事故

今回は介護施設で起こりやすい事故についてまとめてきました。

介護施設で生じる事故は、ほとんどが事前の対策などで防ぐことができます。

万が一事故が起きてしまった場合でも、なぜその事故が起きたのかしっかりと分析し検討することによって、以降の事故を防ぐことができるでしょう。

介護施設を利用する方のほとんどは高齢者の方であり、些細な事故が命の危険につながる恐れもあります。

思いもよらない事故だったと後悔しないように、普段から起こりうる事故を全て想定し、対策を行なっておきましょう。