人の命を預かる仕事である「介護職」では、様々な要因が影響となりストレスが溜まってしまうという人も多いです。
常に誰かと関わりながら仕事をしなければいけないという特徴もあるので、なかなかストレスを解消することができず溜め込んでしまっているという人も多く存在します。
そこで今回の記事では、現役の介護職に携わっている人がどういったことにストレスを感じているのか原因と対処法について詳しく解説。
介護職に携わっている人は、ぜひ参考にしてください。
介護職の人がストレスを感じる原因
介護職に就いている人は、日常的にどういったことにストレスを感じているのでしょうか。
ストレスの原因を知る事によって、どのような対処法が有効なのかも明確にすることができます。
介護職の人がストレスを感じる原因について、しっかりと知り対処ができるようにしましょう。
原因① 職場の人間関係
他の職業の人でも当てはまるように、職場の人間関係に悩まされているというのは介護職に就いている人でも同じようです。
特に介護職は、他の仕事よりもさらに協力して業務に当たらなければいけないという特徴があるので、あまり性格が合わない人や厳しい上司に当たってしまうと難しい状況に立たされてしまいます。
職場の人間関係が原因としてストレスを感じる介護職の人は、以下のような悩みを抱えているようです。
- 頭ごなしに命令口調で指示してくる上司
- 嫌味や悪口ばかり言っている介護施設の職員
- 命を預かっているにも関わらず適当な業務で済ます職員
- 自分が知らないことを上から目線で避難してくる先輩
- 年齢は上であるにも関わらず職場的には後輩となってしまう年上の人
介護職は様々な年齢の人が活躍できる業界でもあるので、職場に同い年の人がほとんどいないという人も多いです。
そのため不満を吐き出すことができず、職場の人間関係に悩みながら働き続けているという人も多い傾向にあります。特に悩みを吐き出すことができないというのは、メンタル的にも非常にきついといえるでしょう。
原因② 身体的なキツさ
介護職は毎日動きが不自由な高齢者の方を、自分の体で支えたり運んであげたりしなければいけません。
そのため体力がかなり必要である仕事のため、身体的なキツさがストレスとなっているという人も多いようです。
実際に厚生労働省が調査したデータによると、介護職の人は腰や膝などに痛みやケガを抱えているという人も多い傾向にあります。
さらに新型コロナウイルス感染拡大後は、感染リスクを抱えながら仕事をしなければいけないというキツさもあるようです。
原因③ 利用者や利用者家族への対応
介護職に就いている人の仕事は、単純に利用者の介護をするというだけではありません。
時には利用者の理不尽な要求や、利用者家族からの無茶なお願いにも対応しなければいけないのです。介護や安全面から考えて、利用者や利用者家族のお願いを断らなければいけない時もあります。
そういった時には、心ない言葉を投げつけられるときもあり、我慢を強いられるのが介護職です。
こういった利用者や利用者家族への対応から生じる精神的な負担も、介護職の人にとっては大きなストレスを感じる原因となっています。
原因④ 労働環境
毎年のように高齢者が増え続けている日本の中では、そもそも介護職に携わる人というのが圧倒的に足りていません。
施設で働く職員の数は増えないにもかかわらず、介護を必要とする高齢者の数は毎年加速度的に増えています。
そのため少ない人数で利用する高齢者の人々に対応せざるを得なくなり、労働環境が徐々に悪くなってしまっている介護施設も…。
人手不足でお休みを取ることができない人や、急な欠員でサポートをに入らなければいけない人など、労働環境にストレスを感じている人は数多く存在します。
原因⑤ 法律や新しい制度への対応
介護業界に関する法律や制度というのは、毎年のように細かい変更がされています。
変更を決めているのは政治家や官僚たちですが、実際にこういった法律や制度に対応することができなければ不利益を被るのは介護施設の職員の方たちです。
また現場の人々に新しい制度への対応を押し付ける介護施設の経営陣も珍しくないので、介護以外に複雑な業務をしなければいけないのもストレスの原因となっています。
どのように介護職の人はストレスに対処しているのか
ここまで紹介してきたように、介護職の人は様々な原因が影響してストレスを感じています。
毎日忙しい介護職の人は、こういったストレスにどのように対処しているのでしょうか。
ここでは、実際に介護職の人が行なっているストレスの対処法について詳しく解説していきます。
休息を大事にする
介護職の人は身体的にも精神的にも負担が大きいので、特に休息を大事にしている傾向があります。
特に睡眠不足などが続いてしまうと、モロに業務へ影響しかねないのが介護職の大きな特徴です。
もっとも介護職は24時間業務をしなければいけない業種でもあるので、夜勤なども珍しくありません。そのため以下に休息を大事にすることができるかというのは、介護職の人にとって非常に重要なポイントです。
特にうまく休息することができない場合、疲れが取れずよりストレスが溜まってしまう可能性もあります。
睡眠時間をしっかり確保する・自分の寝る寝具にはこだわる、といった工夫でしっかり休みストレスを溜めないようにするのが介護職でうまく働くコツなのかもしれません。
運動習慣をつける
休むことだけではなく、軽く体を動かす運動習慣をつけるというのはストレスを発散するのに非常に重要なポイントです。
特に肉体にたまる疲れを感じさせるホルモンというのは、ある程度体を動かすと血流がよくなり体外へと流されるという特徴を有しています。
どれだけ肉体的に疲れていたとしても、軽く汗を流すことができるような運動習慣をつけると逆に疲れを溜めることなく毎日過ごすことができるでしょう。
介護職だけではなく他の仕事にも共通していますが、運動習慣をつけるというのはストレスに対処する方法としても非常に有効的です。運動する習慣がないという人は、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。
相談できる人を見つける
介護職に携わっている人の中で、ストレスにうまく対処している人は相談できる人を見つけているという共通点があります。
特にストレスというのは、その原因を口にすることによってある程度発散することが可能です。逆にストレスを感じたまま抱えてしまっていると、精神面でもあまり良くなく病気や不調の原因となってしまいます。
そのため些細なストレスの原因からでも、相談できる人を見つけるというのは非常に重要なストレスへの対処法です。
細かいことでも良いので、まずは相談できる人を見つけて話すようにしてみると、ストレスを溜め込まずに生活することができるでしょう。
ストレスを溜め込んでしまうとどうなる?
ストレスを溜め込んでしまうと、様々な異変が体を襲います。最終的には、大きな病気になる可能性もあるので、できるだけストレスは溜めず発散するようにしましょう。
- うつ
- PTSD
- 病気
- 身体・精神面での異変
上記で挙げたものは、ストレスがもたらす身体への悪影響の一例に過ぎません。
現在では、ストレスは大きな病気の原因になることも医学的な見地からわかっています。
自分の体を守るためにも、ストレスを感じたら発散できるような対処法を身につけておきましょう。
まとめ
今回は介護職の人が日々の業務で感じるストレスの原因と、具体的な対処法について詳しく解説してきました。
現在の医学では、ストレスは万病の原因になると言われています。
ストレスを溜め込んでしまうことはその人にとっても非常に良くないことなので、常に発散できるような対処法を身につけておきましょう。
あまりにもストレスを感じてしまい我慢ができないようであれば、上司や医療機関に相談してください。
介護職の人が毎日健康に過ごすことができるように祈っています。