これからお父さんやお母さんを介護していかなければいけないという悩み・不安を抱いている人は多いでしょう。
もちろん介護を付きっきりでするのも選択肢の1つですが、仕事などの関係で難しい人が多いはずです。
また、介護士の仕事をしている人の中で、なかなか介護を必要としている人に対して適切なサービスを提供できていないと悩んでいる人も多いでしょう。
実際に、介護が必要な状態になっている人に対して、適切な介護サポートができていないケースが非常に増えてきています。
そこで本記事では、必要としている介護サポートを受けることができていない「介護難民」について徹底解説しました。
介護難民が生まれる理由や、介護難民を減らすための具体的な対策などについてまとめています。
介護難民について詳しく知りたいと考えている人は、是非最後までご覧ください。
介護難民が生まれる理由
まずは、介護難民が生まれる理由を5つに厳選して紹介していきます。
しっかりと介護難民が生まれる理由を把握して、どのような課題があるのか、何を解決しなければいけないのか把握しましょう。
少子高齢化
介護難民が生まれる最大の理由は、少子高齢化社会による老人の増加です。
近年の日本は少子高齢化が進み、老人の数が増え続けています。もちろん少子高齢化が止まることはなく、これからも増え続けるでしょう。
このまま少子高齢化の流れが止まらなければ、介護を必要としている人が増え続けるだけでなく、介護する世代は大して増えないので需要と供給が合わなくなります。
これから介護難民を減らしていくためには、介護をする世代を増やしていくことが重要なポイントになると言えるでしょう。
介護施設が少ない
そもそも介護施設が足りていないので、介護を受けたくても施設が無くて困っている人は非常に多いです。
民間企業だけでなく国も動いて介護施設を増やさなければ、十分な介護支援を受けられない人が増え続けます。
これから介護を必要としている人を十分に支援できるように、施設を増やすことは大切なポイントと言えるでしょう。
介護士が少ない
先ほどは介護施設が足りていないと紹介しましたが、介護士も足りていないのが現状です。
介護士は重労働だけで無く、低賃金で福利厚生も充実していない企業が多いので、若い世代が圧倒的に不足しています。
また、若い世代の人材を採用したにも拘らず、職場内の人間関係に悩まされて辞めていく人は非常に多いです。これは、介護業界はベテラン層が多く、若手がなかなか人間関係を上手く構築できないという原因が挙げられます。
これから介護業界を活性化させるには、若手世代の採用に力を入れるだけでなく、定着率を上げる施策も大切になってくるでしょう。
健康寿命が伸びている
近年は医療の技術が進歩していて、健康寿命も伸びてきています。
言い換えると、老人世代が今まで以上に長く生きることになるので、それだけ介護しなければいけない人達も増えてくるということです。
健康寿命が伸びているのは素晴らしいことですが、それと同時に介護業界が圧迫されているという点も覚えておきましょう。
施設に入るお金がない
老人世代は年金で暮らしている人も多く、なかなか介護施設に入るお金を工面できないと悩んでいる世帯も多いです。
息子が親の介護施設費用を払うのも選択肢の1つですが、家庭を持っている場合や低賃金で自分の生活で精一杯というケースは珍しくありません。
誰でも介護施設を利用できる環境を国が作らなければ、お金を工面することができず、適切な介護サポートを受けられない人が増えることになるでしょう。
介護難民の為の対策は?
今までの記事を読んで、介護難民が増え続けている原因を把握して頂けたでしょう。
それでは、原因を把握した上で具体的な解決策を5つ紹介していきます。
これから紹介する5つの対策を行うことで、介護難民の課題を少しでも解決できるはずです。
介護業界を改善する
そもそも介護業界を改善しなければ、新しい人材が入ってきません。仮に入ってきたとしても、定着率が低く他の業界へ転職してしまうでしょう。
- 少しでも給料を上げる
- 福利厚生を充実させる
- 労働時間を減らす
上記のように介護業界の待遇を変えることで、少しでも人材を確保できる可能性を高めることができます。
他の業界に比べて重労働にも拘らず、他の業界より待遇が悪い介護業界の現状を、国が変える必要があると言えるでしょう。
介護施設を増やす
介護施設を増やすことで、介護を必要としている人にサービスを提供できるだけでなく、1施設あたりの負担を減らすことができます。
介護施設が少ないと、介護を必要としている人にサービスが提供できません。また、1施設あたりの負担が大きくなり、従業員が過重労働になってしまうなどのリスクがあります。
人材を確保できる状態が整えば、介護施設を増やしていくことが大切になると言えるでしょう。
ロボットなどの導入
どれだけ待遇を改善しても人材を確保できなければ、ロボットを導入して介護することを選択肢の1つです。
ロボットを導入することで、人材が少なくても多くの人に介護サービスを提供することができます。
しかしながら、ロボットの導入はリスクも多いと言われているので、少なくとも何十年間は人で対応しなければいけません。
そうなると、やはり介護業界で働く人と介護施設を増やすことが大切になります。
地方部への移住を増やす
都内など人口が多い場所は介護を必要としている人が多く、なかなか空いている介護施設を見つけるのが難しい場合もあります。
そのような場合は、地方部へ移住して人口が少ない場所で暮らすのも選択肢の1つと言えるでしょう。
地方部には老人が多いので介護施設が多く建てられていることが多いです。人口も少ないので、利用できる介護施設がある可能性は十分に考えられます。
もし都会で暮らしていて介護施設が見つからないと悩んでいるなら、地方部への移住も検討しましょう。
まとめ
本記事では、介護難民が生まれる理由や、介護難民を減らすための具体的な対策などについてまとめました。
介護難民は日本の大きな課題の1つで、困っている人も少なくありません。
- 介護施設が少ない
- 介護業界で働く人が少ない
上記が、介護難民が増え続ける大きな要因になります。
介護難民の問題を解決するためにも、早急に改善しなければいけないと言えるでしょう。