介護職の仕事内容

日本の高齢化を象徴するかのように、あちこちで介護施設を見かけるようになりました。
また、介護職の求人も増えています。そのため「介護スタッフ募集の求人が気になっている」という人もいるのではないでしょうか。

とはいえ、「介護は大変」というイメージをもっている人の数は、少なくありません。しかも、介護職の仕事内容は不透明です。
そこで、介護職の仕事内容そして1日の流れについて解説してみました。

介護現場の仕事内容とは

介護の仕事には、主に5つの種類があります。それは、入浴介助・排泄介助・食事介助・移動介助(トランス)・レクリエーションです。

入浴介助

入浴介助とは、介護者の入浴を手助けする業務です。
介護施設には、民宿の大浴場規模の浴室と更衣室があります。
浴室に入れる人数は、多くて56人。
浴室の中には、座った状態で湯船につかれる座浴・寝たままの状態で湯船につかれるストレッチャー浴など、介護入浴機器を導入している施設もあります。

<入浴介助の仕事内容>

入浴介助では、介護スタッフは役割を分担します。

浴室内
入浴中の見守り
自分で洗髪や身体が洗えない介護者の手助け
介護入浴機器への移動と操作

更衣室
更衣の手助けと見守り
軟膏や湿布処置(看護師が行う場合もある)

入浴介助を担当する介護スタッフの人数は、老健施設の種類や規模によって違いがあります。
ただ入浴介助は、介護者の転倒リスクは高く、介護スタッフがもっとも神経を使う業務です。
そのため、介護スタッフと看護師が連携しながら入浴介助を行う、という施設もあります。

排泄介助

排泄介助とは、オムツ交換やトイレ誘導をする業務のことです。
介護者は、それぞれオムツ・紙パンツ・布パンツと着用下着にちがいがあります。
そのため介護スタッフは、対象に合わせた排泄介助を行います。

<排泄の介助の仕事内容>

オムツ使用者
介護度が高く、身体介護が必要な人、また尿意や便意がわからない介護者に使用する。

またオムツ交換の時間は、業務スケジュールで決まっているケースが多い。
ただし、衣類汚染や排便時には臨時交換が必要。

紙パンツ使用者
尿意も便意もあり、トイレには自分でいける。

ただ排泄の失敗を防ぐため、トイレ誘導は必要。
また昼間は紙パンツで過ごし、夜だけオムツを使用している介護者もいる。

布パンツ
普通の下着。

排泄の失敗は少ないが、トイレの声かけは必要。

介護者のなかには「自分はトイレの失敗などしない」と怒りをあらわにする人や、「下の世話をされるほど年老いていない」と介助を拒む人もいます。そのため介護スタッフは、トイレ誘導のタイミングや、プライドを傷つけない声かけなどの工夫が必要です。

また排泄介助は、トイレ誘導だけではありません。介護者の尿や便で汚染したオムツの処理や、汚染物をふき取るのも仕事のひとつです。

食事介助

食事介助は、自力で食事できない介護者への介助です。
介護スタッフがスプーンまたはお箸で、介護者の口に食べ物を運びます。
食事介助は、介護者が食べ物をしっかり飲み込めているかの観察が重要です。
というのも高齢者は飲み込む力が弱く、すぐにのどにつまらせてしまうからです。
そのため介護施設では、介護者の飲み込む力に合わせた食事を提供しています。

移動介助(トランス)

移動介助(トランス)とは、ベッドから車椅子また車椅子からトイレの便座など、介護者の移動を手助けする介助のことです。
介護施設は病院ではないため、介護者が自室で1日過ごすことは、ほとんどありません。
そのため、移動介助の回数は多くなります。

しかし移動介助は、介護スタッフの負担が大きい業務です。この介護者の負担を減らすため、移動介助(トランス)のコツを学ぶ研修が、開催されています。

レクリエーション

介護施設で行われているレクリエーションの種類は2つ。年に数回施設の外へ出かけるレクリエーションと、施設内で行われるレクリエーションです。

【施設内レクリエーション例】

貼り絵
ぬり絵
手あそび
季節行事
ゲームあそび

日々施設内で行われているレクリエーションは、高齢者が座ったままで参加でき、指先を使うことで脳を刺激する目的があります。しかし介護者のなかには、「子どもあそびのようなことをさせて」と、否定的な感情をいだく人も少なくありません。そのため、介護スタッフは介護者のプライドを尊重する姿勢が必要です。

介護施設の1日の流れ

介護施設には、入居型の施設と通所型の施設があります。

【入居型施設】
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
介護老人保健施設(老健)
グループホーム
ケアハウス

【通所介護施設】
デイサービス

入居型施設は介護者が生活する場所なので、24時間スタッフが在籍しています。そのため、夜勤勤務があります。またデイサービスは、施設に通所してリハビリや入浴サービスを受ける施設なので、夜勤勤務はありません。

では次に、入居型施設と通所型施設での1日の流れを、ご紹介します。

入居型施設の1日

8時半~9
日勤者出勤 夜勤者から入居者の状態を聞く(申し送り)

9時半
(申し送り終了後)入居者のオムツ交換やトイレ誘導などの排泄介助

10
入居者居室のシーツ交換・入浴介助など(曜日ごとにスケジュールが決まっている)
居室の清掃や施設内の掃除(掃除代行業者を雇っている施設もある)

12
昼食準備

介護者を食堂へ誘導・配膳・食事介助・見守り・下膳・薬配り・薬の確認
(床に落ちていないか、しっかり飲めているか)

13時半
レクリエーション

14時半
おやつ(見守りや介助)

15時半
オムツ交換

16時半
日勤者から夜勤者への申し送り

17時半
オムツ交換

18
夕食準備

介護者を食堂へ誘導・配膳・食事介助・見守り・下膳・薬配り・薬の確認
(床に落ちていないか、しっかり飲めているか)

19時半
記録整理や雑務処理

20
トイレ誘導とオムツ交換

20時半
ナイトケア(歯磨き介助や、寝具への更衣の手伝い)

21
消灯 居室からコールがあれば、その都度訪室して対応

以後起床時間まで、2時間ごとに居室巡回(1時間おきの施設もあり)

22
記録整理や雑務処理

0時
オムツ交換やトイレ誘導

3
オムツ交換やトイレ誘導

6
起床時間 モーニングケア(寝具からの更衣・歯磨きと洗面介助)

7時半
朝食の準備

介護者を食堂へ誘導・配膳・食事介助・見守り・下膳・薬配り・薬の確認
(床に落ちていないか、しっかり飲めているか)

8
居室見回り

9
日勤者への引きつぎ(申し送り)

時間帯や業務スケジュールには、施設によって若干のちがいはあります。

【通所型施設】

9
伝達事項などの確認 利用者を送迎車で迎えにいく

10
利用者到着 トイレ誘導と朝の会 順番に入浴介助

12
昼食・配膳・見守り・給茶・下膳・食事量チェック・服薬管理・トイレ誘導

13
レクリエーション開始

14時半
おやつ

15時半
終わりの会 利用者帰宅準備

16
利用者の送迎開始

17
施設内の清掃

デイサービスによってはリハビリがメインなど、スケジュールにちがいがあります。

まとめ

介護施設で働く介護スタッフの仕事内容について、お伝えしました。
まず、介護施設の種類によって、仕事の内容や介助の労力は変わってきます。
やはり身体介護が必要な施設ほど、介護スタッフの体力が必要です。
その反面介護度の低い施設では、体力よりも対話力が必要になります。

また、介護施設それぞれ施設によって特色があり、提供しているサービスはちがいます。
とはいえ介護職とは、高齢者のお世話をする仕事です。
これだけは、どの施設にも共通しますので、よかったら参考にしてみてください。