少子高齢化社会の昨今、介護事業の需要が増えています。
また、介護事業の需要にともない介護福祉士を志す人も増えているのです。
介護業界は、常に人材不足に悩まされています。
介護事業のニーズに反して、圧倒的に介護福祉士の数が足りていないからです。
ですから、介護福祉士を目指す方は重宝さて就職先に困らないと言えるでしょう。
実は、介護福祉士になるために資格が必要なわけではありません。
人材不足もあり、無資格や未経験でも介護福祉士を募集している施設もあります。
ですが、今長く介護職を続けていくつもりなら、介護福祉士の資格を取っておいたほうがメリットが沢山あります。
本記事では、介護福祉士になる方法をお伝えしていきます。
本記事の内容は以下の通りです。
- 介護福祉士とは
- 介護福祉士資格を取るメリット
- 介護福祉福祉士になるための3つのパターン
- 介護福祉士になるためにかかる費用
介護士を目指すアナタのお役に立てれば幸いです。
介護福祉士とは
介護福祉士とは、介護職に関する国家資格です。
介護福祉士の仕事は以下の通りです。
- 食事介助
- 入浴介助
- 排泄介助
- 歩行介助
- 利用者家族への指導やアドバイス
- 介護ヘルパーへの指導やアドバイス
介護福祉士の業務は多岐に渡ります。
介護に関する専門知識やスキルを持ち、指導やアドバイスを行う介護職のリーダー的なポジションと言えるでしょう。
介護福祉士は、介護職に関する資格において「唯一の国家資格」です。
介護職の資格である「介護初任者研修」に比べると難易度は高くなります。
ですから、資格取得できれば介護の専門的な知識やスキルを身に着けていることの証明になります。
また介護福祉士の資格を持っていると、周囲から高い介護知識やスキルを要求されるでしょう。
プレッシャーを感じるかもしれませんが、介護現場で重宝され市場価値の高い人材と言えます。
介護福祉士は、介護の現場で大きな役割を果たすやりがいのある職務なのです。
介護福祉士のメリットとは?
介護福祉士のメリットは主に2つあります。
- ヘルパーに比べると、収入が高い
- 介護に関する高い知識とスキルで、キャリアアップを狙える
それぞれのメリットを詳しく確認していきましょう。
①給与が高くなる
介護福祉士の資格を持っていると収入が上がります。
例えば、国家資格ではない「初任者研修」を修了した人と比較してみましょう。
初任者研修を終えた人 | 介護福祉士 | |
正社員 | 月給20万円 | 月給24万円 |
パート・アルバイト | 時給1100円 | 時給1300円 |
これは有料老人ホームでの給与を比較した例です。
介護福祉士の資格があると、正社員では月に4万円も多く貰う事ができます。
なんと、年間「48万円」も違ってくるのです。
主任などの役職が付けば、給与はさらに上がるでしょう。
収入が安定していることは、長く働けるというメリットにもなります。
賃金が低いと言われる介護職ですが、介護福祉士となることで収入面の不安を解決することができますよ。
②高い知識とスキルで、キャリアアップが狙える
介護福祉士の資格取得には、専門的な知識や高度な介護スキルを身に着ける必要があります。
それらを身に着けて、ようやく介護福祉士の資格を手に入れることができるのです。
勉強は大変かもしれませんが、それに見合った成長が見込めます。
また、介護福祉士ということで社会的信頼感が高まります。
職場で大きな仕事を任されたり、リーダーとして活躍することが可能になるのです。
さらに、介護福祉士より難しい「認定介護福祉士」という資格があります。
認定介護福祉士の資格を取ると、給与や社会的信頼はもっと上がります。
更なるキャリアアップへの足がかりとしても、介護福祉士の資格を取ることは大きなメリットがあるわけです。
ご自身の市場価値を高めるためにも、介護福祉士を目指すことはチャレンジする価値があると言えるでしょう。
介護福祉士になるための方法
介護福祉士になるには、以下のルートがあります。
- 実務経験を積み、介護福祉士国家試験に合格する
- 養成施設に通う
それぞれ詳しく見ていきましょう。
①実務経験を積む場合
実務から介護福祉士資格を取得するには以下の方法があります。
- 介護の現場で実務経験3年以上(実働540日以上)勤務する
- さらに実務者研修を修了する
- 上記2つを満たし、介護福祉士の筆記試験を受け合格する
実務経験に関してはパートやアルバイト、派遣での勤務時間も含まれます。
無資格や未経験から介護の仕事を始めて方でも、介護福祉士資格を取ることが可能です。
実際に、多くの方が未経験から社会福祉士の資格を取っています。
働きながら資格取得を目指せる、一番ポピュラーなルートと言えるでしょう。
介護福祉士の試験には「実技試験」と「筆記試験」があります。
実務経験が3年以上あり、実務者研修を受けていると「実技試験を免除」されます。
筆記試験のみに合格すれば、介護福祉士の資格を取得できるのです。
ですから、問題集やテキストによる独学で資格取得を狙うことが出来ます。
実務経験を積んでいる方は、独学で勉強してキャリアアップを目指してみてはいかがでしょうか。
②養成施設に通う
高校卒業後、介護福祉士養成施設に通学し資格の取得を目指す方法です。
2年以上の通学を経て、介護福祉士の受験資格が得られます。
また、福祉系の大学を卒業されている方は「1年以上の通学」で受験資格が得られます。
最低3年かかる実務経験よりは、短期間で介護福祉士の資格取得が目指せるのがメリットです。
また、養成施設に通学していれば介護福祉士の試験は「実技試験を免除」されます。
お金と時間はかかりますが、じっくりと勉強したい人にはオススメと言えるでしょう。
介護福祉士になるためにかかる費用
ここまで介護福祉士になる2つのルートをお伝えしてきました。
「介護福祉士になる方法はわかったけど、費用はどれくらいかかるんだろう?」
こう思われた方もいらっしゃいますよね。
それぞれの方法でかかる費用は、だいたい以下の通りです。
- 実務経験→10万~20万円
- 養成施設→100万~400万円(2年制専門学校・4年生大学によって変動)
- 福祉系高校→200万~400万円
一番安く済むのは、実務経験から目指すパターンです。
ですが、働きながら勉強するのはとても大変なことですよね。
未経験で介護業界に飛び込むことに、不安を持つ方もいらっしゃるはずです。
ですから費用だけに目を向けず、ご自身の現状や環境に合わせて選択していきましょう。
まとめ
本記事の内容は以下の通りでした。
- 介護福祉士とは、介護資格で唯一の国家資格で、高いスキルと知識を有する職務
- 資格取得には、「実務経験」や「養成学校」などの選択肢がある
- 資格取得にかかる費用は実務経験が一番安く済む。
介護業界では、常に慢性的な人材不足に悩まされています。
特に、質の高い介護の知識とスキルを兼ね備えた介護職員が求められています。
介護福祉士の資格取得は、今後さらに需要が増える介護業界において非常に市場価値の高い人材として重宝されることでしょう。
利用者さんも安心してサービスを受けることに繋がりますし、低賃金と言われる介護業界において給与面の心配も改善されます。
ご自身のキャリアアップのために、ぜひ介護福祉士の資格取得を目指してみてはいかがでしょうか?