少子高齢化により、介護業界の需要が年々たかまっています。
介護職は、社会に必要な欠かすことのできない重要な仕事です。
社会に大きく貢献できる非常にやりがいのある仕事と言えるでしょう。ですが、低賃金や労働環境の悪さから離職率が高いという問題があります。
介護職に従事する方も、出来るなら労働環境が良い場所で働きたいですよね。
また、現在の職場では「自身の描くキャリアプランを実現できない」とお悩みの方もいるかもしれません。
すると、「転職」の二文字が脳裏に浮かぶのではないでしょうか?
「この先も介護を通じて社会貢献をしたい。転職をして長く働ける職場で活躍したい。
でも、転職活動は初めてで心配だ…。介護職の面接ではどんなことを聞かれるのかな?」
このように不安になってしまいますよね。
本記事では、介護職の転職について解説していきます。
- 基本的な面接で大切なポイント
- 介護職の面接で聞かれる質問
- 面接での受け答えの実例
面接で大切な基本的なポイント
介護業界に限らず、面接では、合否にかかわる大切な「基本的なルール」が6つあります。
- 笑顔
- 面接官を目を見て話す
- 丁寧な言葉遣い
- ハキハキとした口調で話す
- 結論ファーストで喋る
- 聞かれたことに、ハッキリと応える
以上の6つのポイントが、面接において大切な基本的なルールです。
面接の合否に、スキルや経歴が重要ではあります。
ですが、同じくらい重要なのは「この人と一緒に働きたい」と思ってもらえるかという点です。
コミュニケーションが取りにくい人とは一緒に働きたいとは思いませんよね?
スキルは後から身に付きますから、どうとでもなります。
ですが、人間性に関しては違います。
面接の段階で、「この人とは仕事をしたくないな。。」と思われてしまったら終わりです。
まずは、今回上げた6つのポイントをしっかり押さえていきましょう。
介護業界に限らず、転職活動すべてに通用する大事なポイントと言えますね。
介護職の面接で聞かれる質問
介護職の面接で良く聞かれる質問は以下の通りです。
- 退職理由
- 前職でのエピソード
- 仕事で大事にしている考え
- 志望動機
- 仕事を通して実現したい目標
- 自身の長所と短所
- 高齢者との関わり方
- 最後に何か質問はありますか?
介護職は、利用者やご家族の人生に関わる仕事です。
高い倫理観と、責任感が必要となります。
ですから、そういった部分に関しての質問が多くなります。
実際の受け答えの例3選
ここからは、実際の受け答えの例をご紹介します。
参考にしていただき、ご自身の言葉でさらにブラッシュアップしてくださいね。
①退職理由
【質問】
「前の職場を退職した理由を教えてください」
【答え】
「はい。以前の職場では、利用者の方に寄り添った介護が難しかったからです。
以前勤めていた施設は、50人以上の利用者がいる施設でした。
利用者の数が多いことから業務内容が多く、どうしても作業的な介護にならざるおえませんでした。
わたしは、利用者の方1人1人に寄り添う介護をしたいと考えております。
このままでいいのだろうか?と考えていた時に、御社の少人数制のユニット型施設を知りました。
御社の施設でしたら、わたしが理想とする利用者1人1人に寄り添った介護ができると思い、転職を決めました。」
転職活動では、退職理由は必ず聞かれます。
退職理由でウソをつく必要はありませんが、ネガティブな答えは避けるべきです。
- 待遇が悪かった
- 休みが無かった
- 上司ともめた
このように答えてしまうと、「この人は、うちでも同じ理由で辞めるかもしれないな」と思われてしまいます。
ですから、ポジティブな回答をするように心がけましょう。
そうすれば、面接官に与える印象はグッとよくなりますよ。
②介護業務への心構え
【質問】
「介護で大切にしていることはなんですか?」
【答え】
「しっかりと利用者さんと向き合った介護を心がけています。
人を相手にする仕事ですから、機械的ではいけないと考えています。
利用者さんとの信頼関係が無ければ、利用者さんの些細な変化を感じることができないからです。
また、今までの経験から寂しい思いをされている利用者さんがいることを知りました。
心が弱ってしまうと、体調に悪影響が出てしまいます。
利用者さんの生活の質や、機能維持のためにも寄り添った介護が必要と考えています。」
この質問の意図は、介護という仕事にどのように向きあっているのかを見られています。
利用者の人生にたずさわる仕事なので、適当な考えでは困るからです。
仮にご自身のご家族を入所させる際に、職員が頼りないと不安になってしまいますよね。
介護の仕事には、高い倫理観が必要とされます。
ですから、面接官に介護への高い倫理観と、責任感をアピールしましょう。
「この人なら、介護の仕事を任せてもいい」と知ってもらうことが、面接突破のカギです。
しっかりと、ご自身の介護に対する高い倫理観を伝えていきましょう。
③利用者からの要望への対応
【質問】
「利用者から業務上ムリなお願いをされたらどう対応しますか?」
【回答】
「他の利用者さんに迷惑がかかったり、衛生面の問題など絶対にムリなお願いだったらお断りします。
ですが、絶対にムリでなければなるべく利用者さんのキモチに応えたいと考えています。
利用者さんのキモチに寄り添うことが、介護において大切だからです。
また、利用者から要望があったことは、スタッフ全体で共有するようにします。
自身の判断だけで、取り組むことはキケンをともなうからです。
施設は、集団生活ですから要望に応えた結果、他の利用者から不満が出たり業務に支障をきたす可能性があるからです。
情報を共有することで、そういったトラブルを減らすことに繋がります。
利用者の為、業務に支障を出さないためにも自分ひとりで情報を完結しないことが大切だと思っています。」
この質問は、介護業務において発生する「利用者へのトラブルシューティング能力」を見られています。
介護の仕事では、利用者からの要望を受けることがよくあります。
快適な施設生活を送っていただきたい半面、規則上応えてあげられないケースも多々あります。
また、全ての要望に応えていたら、ご自身もしんどくなってしまいますよね。
1人で全てを解決しようとせず、情報を共有して上司や他の職員と解決策を考えましょう。
みんなで解決策を考えることで、今後の業務もスムーズになります。
介護職は特にチームプレイの側面が強い職業です。
ご自身で問題解決できる能力の有無に加え、チームプレイも大事にしているとアピールすることが面接突破のカギになりますよ。
まとめ
本記事をまとめます。
本記事の内容は以下の通りでした。
- 面接では、しっかりとした受け答えや毅然とした態度などが大切
- 介護職の面接で聞かれる質問例
- 面接の受け答えの実例
実際の面接では、今回お伝えした例とは違う質問が出てくる場合もあるでしょう。
そんな時も、慌てずに「面接の基本的なポイント」と「介護に対する強い気持ち」をしっかりとアピールしましょう。
そうすることで、採用の可能性をグッと上げることができますよ。
いま、介護業界は深刻な人材不足におちいっています。
介護業界の人材不足が解消されることは、社会にとって大きなメリットがあります。
今後ますます、介護の仕事は必要とされていきます。
本記事が、あなたが介護業界で活躍するキッカケになれば幸いです。